昔のインターネットの面白さ

実際にインターネットが普及し始めたのは、ここ20年程度の話であり、昔というほど歴史があるわけでは無いのだが、それでも進歩の激しい世界だけに10年一昔といった感じだ。

今と昔の違いは、昔は個性的なHPが多く見やすいサイトもあれば見づらいサイトもあり、とにかくオリジナリティがあった。

もちろん、似たり寄ったりなサイトも多くて、つまらないサイトは悪い意味で共通点が多かったように感じる。

それでも、これと言った画一的なテンプレートのようなものはなかったので、造り手によってサイトの外観は大きく異なっていたのではないか。

それがある時からブログというものが登場をして、手軽にサイトを作ることができる一方で、全てがこの形式になってしまった。

ベースとなるテンプレートがあるので、誰でも簡単にサイトを作ることができるのだろうが、外観は誰が作っても一緒のものになってしまったのだ。

ある程度カスタマイズ性があると言っても、基本的な形は一緒でヘッダーがあってグローバルメニューがあって、メインカラムやサイドバーがあるのは、どこも代わり映えをしない。

昔のように必要な情報がとんでもないところにあって、ユーザビリティが悪いサイトがなくなったので良いことなのかも知れないが、その一方でどのサイトを見ても画一的な外観になってしまって個性が失われてしまったように感じる。

効率化を追求すると一定の形に収束するわけだから、現在のあり方こそが進化の先に行き着いた理想形なのかも知れないが、面白みという点では進化の途中に生きていた時代のほうが面白さは上である。

ただ、本当に今の形が理想なのかと言うと疑問に感じる部分もある。

現在のブログ形式は誰が作っても60-80点のサイトを作ることはできるが、それ以上のものを作ることはできないのではないか。

実際、今のインターネットは短い情報を検索するには、簡潔でいいのだが長い情報となると昔の方が見やすくわかりやすいサイトがあったような気がする。

私の感性がずれているだけなのかも知れないが、ブログは情報量が増えるほどに余計な情報が多くなり見づらいと感じる。

最近、インターネットに触れ始めた人間は逆に昔のサイトの方が見づらく感じるのだろうか。

http://abehiroshi.la.coocan.jp/ インターネットのシーラカンス候補