ムーの子孫が繁栄することはできるのだろうか
もんじゃ焼きとお好み焼きの食べ放題のムーの子孫に行った。感想としては先日のすたみな太郎と同様に、悪くはないのだが、これだというものがない残念感がある。単品価格が高いので食べ放題にすれば簡単に元が取れるが、お得感を演出するために単品価格をわざと高めに設定しているきらいもある。
食べ放題でメニューは見かけ上たくさんあるのだが、食指をそそるものは少なく、選択肢に入るものもいざ出てくると微妙というものが多かった。まずお好み焼きだが自分は具沢山のお好み焼きが好きなので、自分で作るときには豚肉からエビからホタテからモチまで何でもたくさん打ち込むのだが、ここでは申し訳程度にちょろっとだけ盛られた物が届く。ミックス玉だと豚肉が一切れ二切れ、イカも一切れ二切れ、エビも2-3個と言った具合だ。
それではブタ玉やエビ玉を頼むとどうなるかというと、これまた貧相な豚が数枚に増えただけだったり、小さなエビがちょろっと増えた程度で満足感がない。むしろ具材のバリエーションが減ってしまった分だけがっかり感が増すほどだ。更に問題なのは不味いわけではないが、特別美味いわけでもなく自分で作ったほうが美味いなと思ってしまうのは致命的である。
単品でしか頼まなかったら、これはかなり低評価になってしまうだろう。ただし、単品と食べ放題では同じものが出てくるかはわからないので、単品だとそれなりに満足感のあるものが出てくるかもしれない。
次はもんじゃ焼きだが、こちらも同様にメニューは多くてもこれだというものが少ない。すき焼きとか麻婆豆腐のような変わり種は注文をする気にはならず、チャイニーズはあまり中華要素が感じられないときた。味は悪くはなく焼きそばにかけたらあんかけ焼きそばとして美味そうだとは思ったので、お好み焼きほど評価は低くないが、感動するほどの美味さもない。
デザートのぜんざいもんじゃは出てくるまではどうかと思っていたが、食べてみるとおやきやたいやき的な感じがありまずまず。これを専門に出すスイーツ屋があっても不思議ではなさそうで、意外にありだった。
全体的に酷評しているようだが、味としては良くも悪くも普通であり値段を考慮しなければ、取り立てて叩くような部分は少ないと思う。
ところが、味以外の問題がいくつかあり、ひとつは座敷席が狭くてゆったりできないということだ。椅子と座敷席だったら座敷席の方が楽かと思ってこちらを選んだわけだが、狭っ苦しく更にテーブルが高いのでこれだったらよほど椅子のほうが楽だったという残念ぶり。
それに加えて焼き面積が狭いので大量に焼くことができず、たくさん焼いてどんどん食べたい人間にとっては不満の残る作り。仮に広くても注文は1テーブル1オーダー制なので、二人で行っても同時に2つの注文ができないという面倒臭さ。ハードとシステム面に問題があり、大変不満というわけではないけど、なんだかなーと思ってしまう。
良い点もあり注文をするとすぐに持ってきてくれるのは待たされることがないので良い。が、これも裏にバットか何かに食材が詰め込まれていてそれをボウルに移して持ってくるだけのことを考えると、自分で取ってこれる形式にしてくれねぇかなぁと思ってしまう。
すたみな太郎でも同じことを書いたような気がするが、一発でアウトになるような大きな不満点はないものの、ここが良いという部分もなく細かいところで気になる部分が多い結果、なんかいまいちだなと思ってしまう店であった。
これは人によって感じ方が違うかもしれないが、ひとつだけムーの子孫の大きな武器と言えるのは、もんじゃ焼きやお好み焼きは日頃あまり食べるようなものではないというところだろう。唯一無二の存在ではないにしても、選択肢が少ない分だけもんじゃ焼きやお好み焼きを食べたくなった時に選択肢に入る可能性はある。特にもんじゃ焼きやお好み焼きが大好きというわけではなく、たまに食べたいなぐらいのライトな層であれば色んなメニューを楽しめるこの店は悪くはないと言える。
ムーの子孫は少数のニーズに合わせることによって、生き残ることを選択したのであろう。それを考えると繁栄をすることはなくても、細々と生き続けるかもしれないね。
でも、奢りだったらやっぱり十二分に満足できる店でした。タダ飯ほど美味いものはないですよ。
ディスカッション
コメント一覧
また奢ってもらったのですか?うらやましいですが、奢ってもらうものがいつも微妙ですね!!
良いものばかり奢ってもらうと気がひけるので、あえて微妙なものをチョイスしてくれてるのかもしれません。
気遣いですね!